17歳の頃から10年以上美容室に通っていたのですが、基本のヘアスタイルが決まって以降は、髪をすいてもらうためだけに足を運んでいました。
田舎なので、私の行きつけの美容室は1回2,500円ぐらいで切ってもらえます。おそらく、都心部だと5,000~6,000円ぐらいは掛かるのではないでしょうか。
安いですし、むしろ「この金額で、美容師さんを1時間弱も拘束してしまうのは申し訳ないな・・・」なんて思う部分はあります。ですが年間で考えた場合、ここの経費って結構大きいんですよね。
というわけで一念発起し、セルフカットに挑戦してみることに。
最初は、元々持っていた『GATSBY (ギャツビー) ヘアセルフカット セット』を YouTube の美容系動画を参考に、見よう見まねで動かすところからスタートしました。するとカット後、仕上がりが意外と悪くなかったことに感動し「美容室に行くのをもうちょい延期してみようかな?」と思い始めました。
実を言うと、この時仕上がりがまあまあ良かったのは "美容室でカットしてもらったベースがまだ残っていた" からであり、3~4回目のセルフカット以降は結構苦労した覚えがあります。
とは言え、そういった試行錯誤期間も乗り越えた今では、比較的安定した仕上がりを維持できるようになりました。
サラリーマンの方はセルフカットを勉強する時間もなかなか取れないと思いますし、失敗してしまった時のリスクを考えると正直オススメし難いです。逆に、自分で時間の使い方を決められるフリーランスな方は積極的に挑戦してみても良いでしょう。
セルフカットのメリット
固定費を削減できる
私の場合年間のカット代は1万円程度ですが、都心部にお住まいの方だと2倍以上は掛かるのではないでしょうか。
フリーランスの方であれば、例えばこの1~2万円を別の経費に充てることもできますし、プールしておくのも良いでしょう。
考え方としては「年間の電気代が◯円安くなる」みたいな "チリも積もれば" 的発想です。貧乏くさいと思われるかもしれませんが、この考え方って結構大事だと思います。
コミュ障に最適
セルフカットのメリットは固定費の削減だけではありません。自分のタイミングで髪を切れることにより、数ヶ月おきに訪れる「そろそろ美容室(床屋)に行かなきゃなぁ・・・」という億劫さから解放されます。
美容室に行くのは単純に面倒くさいですし、個人的には "カット中の話のネタを常に用意しておかなければならない" というプレッシャーが意外としんどいです。
決して話すのが嫌いというわけではないのですが、毎回毎回新鮮なネタを出せるほどアクティブな人間でもないので「また同じ話しちゃったなぁ・・・」となるのが嫌だったりします。
もっとも、こういう気遣いは客側ではなく美容師の方が考えるべきものだとは思います。とは言え、コミュニケーションは "お互い様" な部分もあるので、どうしても気になっちゃいますね。
美容師の好みが反映されない
ある程度慣れてきてからの話にはなりますが、私が思うセルフカットの一番のメリットは "美容師の好みが反映されない" ことです。
よほどセンスに自信があるのであれば別ですが、ぶっちゃけ雑誌を持っていって「こんな感じでお願いします」と頼む方のほうが多いかと思います。
で、カット後の仕上がりを見て美容師さんに「あぁ~良い感じっすね。ありがとうございます!」と "気を遣う" ところまでが大体セットですよね?
美容師さんですから当然上手いんですよ。上手いんですけど、どうしても "その人のクセ" が出てしまうんです。そのクセはもしかすると "良かれと思って" のものなのかもしれませんし、そうじゃないのかもしれません。
ただ、家に帰って毎回思うのは「ココの部分がもうちょい◯◯だったらなぁ・・・」という若干の不満です。ありがたいんですけどね。
一方、セルフカットは成功しようが失敗しようが、完全に自己責任です。
怖いっちゃ怖いですけど、コツが分かってくると自分好みの髪型に近づけられるようになります。結局、自分の好みを一番分かっているのは自分自身ですから、セルフカットはある意味 "最強のオーダーメイド美容室" と言えるかもしれません。
セルフカットで揃えておきたい道具
すきバサミ
前項でもサラッと触れましたが『GATSBY (ギャツビー) ヘアセルフカット セット』は、最低限の装備として持っておくと便利です。
ドラッグストアや Amazon で1,000円前後で買えるという "安さ" もさることながら、刃こぼれさえしなければ一生使えるのも魅力です。そもそも私がコレを購入したのも12~13年ぐらい前ですし、それを今だに使っていますが全く問題ありません。
電動バリカン
電動バリカンも1,000~2,000円ぐらいからありますので、初期出費を抑えようと思えば抑えられます。私は「一生セルフカットでいいや」というところまで覚悟が決まったので思い切ってハイエンドモデルを買いましたが、「試しに挑戦してみようかな・・・?」という段階の方はそこまで無理しなくても良いでしょう。
電動バリカンを導入する一番のメリットは "カット時間を短縮できる" ことですが、他にも "ツーブロック" や "オシャレボウズ" みたいな髪型を簡単に作れるといったメリットもあります。
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フィリップス『HC9452/15』レビュー:セルフカットを極めたい人のための高級電動バリカン
0.1mm単位で長さを調節可。オシャレボウズやツーブロックなど "短髪だけどデザインにこだわりたい" 方は間違いなく重宝すると思います。
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安全カミソリ
安全カミソリは主に "えり足の産毛" を除去するために使います。
見えにくい場所にある産毛はついつい手を抜いてしまいがちです。ただ、伸ばしっぱなしで放っておくとだらしない感じになってしまうので、カットの際のルーチンワークに取り入れることをオススメします。
大きい鏡
大きい鏡はセルフカットをする上では必須アイテムと言っても過言ではありません。手鏡だけでやろうとすると手がふさがり、進捗状況を確認することが難しくなってしまいます。
とりあえず、鏡が無いと「どうやって確認するの?」って話ですからね。大きな鏡はホームセンターなどでも普通に売ってますので、この機会に揃えておきましょう。
なお、大きい鏡が1枚と小さめの手鏡・卓上鏡が1個あれば、"合わせ鏡" で仕上がりを確認することができます。手鏡や卓上鏡は、100円ショップのものでも大丈夫です。
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セルフカットに役立つかもしれない山善の卓上三面鏡『PM3-4326』を買ってみた
類似商品の中では最も "価格" と "メーカーの信頼性" のバランスが取れているので、どれを買おうか迷ったらコレが一番無難だと思います。
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新聞紙
セルフカットは自宅で行いますので、敷かないと切った髪が散乱してしまいます。当たり前ですね。
目安としては、1回のセルフカットに対して朝刊を1部用意しておけば十分足りるはずです。
切った髪は新聞と一緒に丸め、そのまま燃えるゴミ袋の中に入れてしまいましょう。ゴミ箱だとかさばりますし、捨てる際に二度手間になるのでオススメしません。
散髪用ケープ
散髪用ケープにも色々種類がありますが、新聞紙を敷くのが面倒な場合は、上記のように "手が自由自在に使える" タイプのものを選ぶと一石二鳥です。
散髪用ケープがあれば、切った髪の毛が衣服に刺さってチクチクするのを防ぐことができます。衣服に刺さった髪の毛は洗濯しても意外と残っていたりするので(必須ではありませんが)なるべくなら一緒に揃えておきたいところです。
セルフカットの参考になる動画
「ゴリゴリの短髪が良い!」という方には役に立たないかもしれませんが、それ以外の全てのメンズは、以下4本の動画を繰り返し観て勉強してみてください。
ミディアムヘアーの方向け
ショートヘアーが好きな方向け
前髪の切り方
以前、美容室に通っていた時に美容師のお姉さんからそれとなく秘訣を聞いたことがあるんですが、確か "毛束をねじって切る" のがポイントだと教わった覚えがあります。上記の動画内(一番上の動画)でも同様のことをおっしゃっていますし、これは間違いないでしょう。
あとはやはり "普通のハサミで切らない" ということですね。
とりあえず、"すきバサミを使って少しずつ切っていく" ということだけ守っておけば、大失敗することはありません。
最後に
私自身も若干該当するのですが、世の中には "美容室に行くと緊張する" だとか "美容師さんとの会話がプレッシャー" だという方も存在するはずです。そんな「ヘアスタイルにこだわりたいんだけど、美容室へ行くプレッシャーが嫌でついつい先延ばしにしてしまう」みたいな方は、いっそのこと "好きな髪型を自分で自由自在に切れるスキルを磨く" 方向に意識を向けてみてはいかがでしょうか。
もちろん、これはこれで最初の一歩を踏み出すのに勇気が要りますし、パッと決断できる類のものでは無いとは思います。
一度挑戦してみて自分に合わないと思ったらスパッとやめて美容師さんに手直ししてもらっても良いでしょう。別に失敗したからといって命を奪われるわけではありませんので、興味があれば気軽に挑戦してみてください。
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