夏の間だけなんですが、椅子に長時間座っていると、お尻にニキビ(できもの?)ができることがあります。毎日きちんとお風呂に入っているのに、できる時は容赦なくできてしまうため非常に困っていました。
とりあえずの防止策として、バスタオルを椅子の座面に敷いて毎日取り替えるようにはしているものの、夏場は熱や湿気がこもって汗ばんでしまうため、焼け石に水といった状態です。
そんなある日、テレビを観ていたら "空気を取り込める作業服" が紹介されていたんですね。その作業服は確か2万円ぐらいだったかと思いますが「これ絶対、夏場に良いよなぁ・・・」とつぶやきながらテレビを観ていたのを覚えています。
その後、オフィスチェアの座面に敷ける骨盤矯正クッションを探していた際、ふと「熱がこもらないクッションって、あったりしないもんかな?」と思い立ち、調べてみたところ見つけたのが、今回ご紹介する『空調ざぶとん どこでも座クール』です。
『どこでも座クール』のココが良い!
電池で動く
実を言うと、同じメーカーから AC電源専用の『空調ざぶとん エアークールクッション』といった商品も発売されています。
そちらはコンセントに挿して使うタイプなのですが、購入者から「足がコードに引っ掛かるので、断線しないかどうか心配」といった声も挙がっています。値段も『どこでも座クール』に比べると1000~1500円ほど高いため、あえてそちらを選ぶ理由が見つかりませんでした。
『どこでも座クール』はその名のとおり、持ち運んで使うことを想定した仕様となっています。
電源は単3電池4本。【弱】で約90時間(3~4日間)、【強】でも約24時間の連続駆動が可能です。
なお、メーカーでは『エネループ』が推奨されていますので、一緒に買っておくことをオススメします。どこでも座クールを "充電式の空調座布団" にするなら必須ですね。
静音性が高い
ファン回転時の音は、【弱】が "ほぼ無音" で、【強】が "パソコンのファンが排熱時に回転する音" に近いでしょうか。
【強】で使うことはおそらく無い(後述します)でしょうから、実質 "無音" で駆動するファンだと思ってもらって構いません。とりわけ、日中は生活音があちこちから聞こえてくることもあり、電源が入っているのをついつい忘れてしまうぐらい静かです。
夜間も限りなく無音に近いですが、本当に小さな小さな音で「・・・ウィーーーン・・・」と鳴り続けている感じです。
丸めて持ち運べる
本体側面には、ネーム布(ボタンが付いたバンド)が付いています。そのため、折りたたみ傘や巻物などのようにクルクルと丸めて持ち運ぶことが可能です。
座布団の中に入っているのが網目状の柔らかいスペーサーなので、丸めても破損する心配はありません。
滑らない
裏面にはドット状の滑り止め加工
が施されており、座面からズレにくくなっています。軍手のイボイボみたいな感じです。
ツルツルした椅子が一番ベストだとは思うのですが、布地の椅子の上に敷いてもグリップ力は結構あります。お尻を動かしても全然ずり落ちません。
洗える
カバー側面にはチャックが付いており、そこから電池ボックスやスペーサーを取り出せば、カバーを洗うことが可能です。
汗をかきにくくなるとは言え、ずっと洗わずに使っていれば雑菌は普通に繁殖しますからね。『どこでも座クール』を使わなくても良いような涼しい日を見計らって洗濯し、清潔に保ちましょう。
国産メーカー
一応断っておくと、製造は中国です。
ただ、中国製品も近年は質が上がってきています。メーカー側がきちんと主導権を握った上での中国製であれば、なおさら心配は無いでしょう。
Amazonレビューも、得体の知れない中国ブランドにありがちな "大量のサクラレビューによる怪しい高評価" ではなく、ユーザーがきちんと自分の頭で考えて書いた形跡のある "ごくごく少数の" 高評価レビューとなっており、信頼性の高さをうかがわせる商品ページとなっています。
ちなみに『株式会社 空調服』は、2004年に設立された正真正銘 "日本の" 会社です。元ソニーの市ヶ谷弘司さんが1991年に設立した『株式会社 セフト研究所』から販売部門を分ける形で誕生したみたいですね(両社とも、市ヶ谷さんが代表)。
『どこでも座クール』のココが惜しい!
【強】で使うと風量が安定しない
メリットの項でも触れましたが、【強】で使うとファンが止まったり、過剰に回転することがよくあります。パソコンも排熱時にファンが思いっきり回転することがありますが、あれの極端なバージョンですね。
ちなみに【弱】で使用していれば、そのような挙動は一切起こりません。
なお、電源&風量切り替えスイッチは、電池ボックスの端に付いています。
『どこでも座クール』を実際に使ってみての感想
お尻だけがサラサラ
2019年6月23日、私が住んでいる地域の最高気温が24度を記録した日に、【弱】で『どこでも座クール』を使い、いつもどおりにパソコン作業などを行ってみました。
結論から言いますと、間違いなく効果があります。これはもう、断言しても良いです。
比較のため、例年のようにバスタオルを敷いただけの座面にも座ってみたのですが・・・案の定、お尻や太もものあたりが汗ばんでくるんですよね。つまり、何も対策しなければ、それなりに暑さを感じる日だったということです。
その後も継続的に使用していますが、暑い日に何時間も座っているにも関わらず "お尻だけがサラサラ" といった状況が続いています。早くも【2019年に買ってよかったものベスト1】の称号を授与しそうな勢いです。
座り直した時の「モワ~ッ」が和らぐ
地味に不快なのが、椅子を座り直した時に生じる "座面からの熱風" です。「今日はそこまで暑くないな」と思っていても、あの熱風を浴びた瞬間に体感温度が上がったような感覚に包まれます。
どこでも座クールはあくまでも "椅子の換気扇" なので、それ自体が冷房のような冷却効果を持つものではありません。当然、本体温度はその日の気温の範囲内でしか調整できません。その点は、扇風機と一緒です。
ですが、そもそも座面の温度が気温を上回っているからこその「モワ~ッ」なわけで。そこを解消してやれば自ずと体感温度は下がり、結果として不快感も抑えられるのだと思います。
座面を温度調節するだけで、ここまで体感温度に差が出てくるとは思いませんでした。
冷えた枕やクッションの心地良さが "いつまでも" 続く感覚
ベッドに横になっている際によく、枕と敷き布団のスキマに手を入れたりしませんか?暑い日なんかだと、あれをやるだけで一時的に体感温度が下がるんですよね。
でも、あの感覚って最初だけで。体温によって枕やクッションの温度が上がってしまうと、もう終わりじゃないですか。あの感覚が永遠に続けば良いのに・・・って、いつも思います。
『どこでも座クール』を使っていて感じたのが、まさにこの "冷えた枕やクッションの心地良さ" です。
冷却効果は無い代わりに "熱が溜まらない" ので、まさに "枕と敷き布団のスキマに手を入れた瞬間のひんやり感がずっと続く" といった表現がしっくり来ます。
あとがき
ちなみに、この記事を書いている 2019年6月26日16時台の気温は28度。 夏本番が近付いて来ている感じですね。
初めて『どこでも座クール』を使った6月23日に比べると最高気温が+5度上がっており、さすがにワキ汗などが気になる気温になってきました。
それでも、お尻まわりを中心に、下半身はほとんど汗をかいていません。バスタオルを敷いて暑さを誤魔化していたのが嘘のようです。
もっとも、30度を超えるような猛暑日に、この “おしり換気扇” が役目を果たしてくれるかどうかは分かりません。ただ少なくとも、扇風機と併用することで、冷房無しでもある程度までは耐えられるんじゃないかと期待しています。
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