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音楽のこと

【鋼】Judas Priest『Killing Machine』レビュー

2016年7月16日

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HAGANEYA(@imech_jp)です。

1979年リリース。ヘヴィメタルに興味の無い一般の方々は、同ジャンルのことを "ヘビメタ" という俗称で呼びがちですが、おそらく彼らが連想するヘビメタのイメージ元の一つに本作が挙げられるかと思います。

メタルへのステレオタイプなイメージと言えば「うるさい」「白塗り」「スタッズ(鋲)&レザー(革)」といったものが有名です。その中で、Judas Priest が定着させたのが "スタッズ&レザー" ファッションになります。

ロンドン・パンク系のファッションと混同されがちですが、ヘヴィメタルにおけるスタッズ&レザーはより過激というか・・・ "SM" 的な要素も絡んでいるイメージです。曲解されそうでアレですが、お笑い芸人のレイザーラモンHGさん的な服装をイメージしていただくのが一番手っ取り早いかもしれません。

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『Killing Machine』と『Hell Bent for Leather』の違い

余談ですが、本作はリリースされた国によってタイトルが異なります。UK盤&JP盤が『Killing Machine(邦題:殺人機械)』で、US盤が『Hell Bent for Leather』です。

どうやら "kill" の部分が引っ掛かったみたいですが・・・むしろアメリカのほうがこういうワードに緩いイメージがあります(時代もあったのでしょうか)。

また、US盤には Fleetwood Mac のカバー曲『The Green Manalishi』を新たに収録(現在入手可能なバージョンにはデフォルトで入っているようです)。カバー曲にも関わらずライブの常連曲として人気があるため、スタジオ盤においてもレギュラー枠に昇格した感じでしょうか。

 

ファッション面では "メタル" だが、サウンド面では "ハードロック"

エンジンを掛ける所を再現したかのようなイントロ〜バイクが走り出す様が目に浮かぶA・Bメロによってアルバムの幕開けを伝える #1『Delivering the Goods』、Judasの曲には珍しく三連符のリズムを採用した #2『Rock Forever』、Staindみたいな清涼感あるイントロ&力強いサビとのギャップが面白い #3『Evening Star』、レザー&バイクのイメージを具現化したかのようなスピード・チューン #4『Hell Bent for Leather』、ツーバスのリズムに "ヘヴィメタルの誕生" を感じさせられる #5『Take on the World』、サイバーなSEのイントロ〜オルタナティヴかつダンサブルなサウンドが時代を先取りしている #6『Burnin' Up』、Fleetwood Macの退廃的な原曲のイメージを覆しつつメジャー感が大幅に加わった #7『The Green Manalishi』、レッチリのプロトタイプ的なサウンドにJudas風のファンキーなボーカルが乗る #8『Killing Machine』、Deep Purpleを彷彿とさせる疾走感が気持ち良い #9『Running Wild』、演歌ばりのクッサクサなマイナー・コードに泣きのギターが絡むバラード曲 #10『Before the Dawn』、ヘヴィなキックを前面に押し出した "うねる" リズムが特徴的なスロー・チューン #11『Evil Fantasies』。

ファッション面において "ヘヴィメタル" の絶対的なイメージを確立した本作ですが、サウンド面ではまだまだ "ハードロック" 要素のほうが強めです。

もっとも、ハードロックとヘヴィメタルの境界線自体が曖昧ですし、国内においては "HM/HR" みたいにセットで扱われることも多く「◯◯までがハードロックで、◯◯からがメタル」といった明確な基準は正直無いと思います(そもそもヘヴィメタル自体が "ハードロックのサブジャンル" なので)。

ただ次作と同様、リフを重視しつつギターソロの存在感も割と控えめなので、個人的には "ハードロック" 的なイメージが強いですね。どっちでも良いんですけど。

 

ジャケ絵&タイトルの過激さとは裏腹に "間口が広い" 作品

前作『Stained Class』の手触りを継承しつつ音圧が向上しているため、よりストロングに進化した印象を受けます。

また、次作『British Steel』にも通ずる "多様性" も併せ持っているので、実は結構バランスの取れた作品です。ジャケット写真やタイトル名から "ハード" "ヘヴィ" といった先入観を持たれがちですが、Judas Priest のディスコグラフィの中では "間口が広い" 部類に入ると思います。

『Stained Class』『Killing Machine』『British Steel』の3作は比較的作風が近いので、どれから入っても満足出来るはずです。個人的な好みとしては、British Steel > Killing Machine > Stained Class といった感じでしょうか。

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