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音楽のこと

自分がもし外国で生まれていたとしても日本の音楽を好きになっていた7つの理由

2018年11月22日

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まず先に断っておきたいのですが、私は日本人であることにそこまでアイデンティティを感じていません。素晴らしい国だとは思いますけど。

そんな自分も、10代の頃は社会科の教科書などで近代史を学び「日本人スゲー!そんな日本に住んでいる自分もついでにスゴい」みたいなイタい勘違いを普通にしていました。

無論、そんなわけがない。

例えば、テレ東で『世界!ニッポン行きたい人応援団』という、タイトルからあからさまに日本ホルホル臭が漂いまくっている番組があります。応援団をよく観られている方はご存知かと思いますけど・・・あれって実は日本人がホルホルするための番組に見せかけておいて、真のテーマは "偉人になりそうな外国人を資金面やノウハウ面でサポートする" という趣旨の番組なんですよね。一番スゴいのは "マニアックなスキルを磨き続けるご本人達" だった、というオチ。

日本人に生まれたから無条件で全員すごいというわけではなく、一部の日本人に類まれなる努力をされた方や天才がいただけ。国民性などの部分で得手不得手が出てくる分野はあれど、地球上に住む人間に能力差はそこまで無い。努力し続ける方々が一番エラいし格好良いのだと、あの番組を観ているとつくづく感じますし反省させられます。

現在では「自分は、たまたま日本に生まれただけのラッキーな人間なんだ」と思うようになりました。もちろん日本国内にも様々な問題はありますが、内戦で国民が死ぬなんてことは絶対にありません。なんだかんだ言って日本人はかなり恵まれていると思います。

さて、なぜ冒頭でここまで念入りに回りくどい言い訳をしているのかといいますと "自分が日本人だから日本の音楽を推しているわけではない" ということをまず初めに断っておきたかったというのが理由です。日本の音楽が外国人に刺さらなくたって別にどうでも良いですし、周りから「お前センス無いよ」「遅れてるよ」と言われても、私は勝手に聴き続けると思います。

なお、以前 K-POPに関する記事を書いた際に、記事後半で日本の音楽の魅力について書いたんですね。今回の内容はそれの拡大版ですので、もし興味があればそちらも併せてご覧ください。

K-POPが "本当に" 日本や世界で人気があるのか気になったので調べてみた

K-POPだけに限らず、韓流ドラマや韓国グルメなどの市場規模やブームの裏側など幅広いトピックを総合的に取り扱っています。随時更新中。

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ちなみに、↑の記事についてのリアクションは正に賛否両論。

私個人に対してだけならともかく、記事内容とは全く関係ない方々への誹謗中傷(あまりにも酷いので承認していないコメントがあります)も出てくるといった始末で、何度も「このテーマ扱わないほうがよかったかな・・・」と後悔しました。荒れるのは覚悟してましたけどね。

ただその一方で、コメント欄で私の知らない情報を教えてくれる方々もいたりして、私個人としては「視野を広げていただきありがとうございます」といった感謝の気持ちのほうが圧倒的に大きいです。

今回は K-POPは一切関係ありません。K-POPは "いっさい" 関係ありません。大事なことなので2回言いました(死語)。

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この記事を書こうと思った理由

逆に今回は「もし自分が外国で生まれていたとしても、日本の音楽を好きになっていたのかな?」「日本人だからって、邦楽びいきになってないか?」といった点について改めて考えてみました。

実は最近、モンゴル → カザフスタン → アルメニア → ギリシャ・・・といった感じで海外のポップスを聴き漁っていきつつ、YouTubeでバーチャル世界旅行を楽しんでいたんですね。面白いですよ、中央アジア~西アジアの音楽。

で・・・先述した国々がどうのこうのではないんです。片方を上げて片方を下げる、みたいな意図は一切ありません。本当にありません。

海外の音楽を色々と聴き漁っていた時に、ふと「日本の音楽らしさって何だろう?」といった疑問が浮かびました。

日本語が分かるというアドバンテージは確かにあるんですけど、そもそも私って歌詞よりも曲から入るタイプなんですよ。だから多分、"言葉が分かるから" ってのは大きな理由ではないと思うんですね。

じゃあ一体、自分は日本の音楽のどこに魅力を感じたのか?それが今回のテーマとなります。

 

自分がもし外国で生まれていたとしても日本の音楽を好きになっていた7つの理由

温故知新

海外のトレンド音楽が、恋愛リアリティ番組とかで流れていそうな雰囲気の楽曲ばかりになってからでしょうか・・・腐るほど洋楽を聴いていたはずの自分が、気が付くと興味を失っていました(たまに聴くぐらいなら悪くないんですけどね)。

リバイバルブームってのは日本に限らず、世界中で周期的に発生しています。例えば、The Strokesに端を発するガレージロック・リバイバルだったり、Killswitch Engageや Shadows Fallが中心となって勃興した NWOAHM(主にMAメタル)だったり。

日本でも例えば・・・かつての Perfumeなんかは、80年代テクノ音楽を00年代に復活させた代表的存在として音楽ファンから評価されていたりしましたし、Superflyに至っては60年代ファッションに身を包んで70年代ハードロックをやっていたりしたわけですが、ともあれ日本だけが特別リバイバル音楽をやっているというわけではありません。

ちなみに最近は、なぜか国内外でシティ・ポップがプチブームとなっています。国内では Suchmos、海外では Vaporwave/Future funk や Synthwave/Retrowave/Outrun 辺りが発端でしょうか。

スラッピングを駆使した立体的なベースライン。やたら凝っているギターソロ。ブラックミュージックを思わせるソウルフルなノリ。でも、ただ単に海外のファンク・ソウル・ジャズフュージョンを融合しただけではなく、そこに昭和歌謡のクサみが入ることで、バブル期の日本特有の華やかさも感じるという不思議な音楽。

参考記事

JAPANESE ‘CITY POP [シティポップ]’: A DREAMY TRIP BACK TO JAPANS CAPITALIST FANTASY OF THE 1980S|Bearded Gentlemen Music

また、日本においてはグループ・サウンズやニューミュージックなどを彷彿とさせる若手バンドも出てくるなど、最近までは単なる "懐メロ" 扱いだった音楽が1つのジャンルとして定着しつつあります。

シティポップを始め、こういったものを後ろ向きなブームだととらえる方も中にはいらっしゃるようです。ただ個人的には、オリコン四天王(ジャニーズ系・秋元系・LDH系・K-POP)に対するカウンターカルチャーの一角としてさらに規模が拡大していけば、日本のメジャー音楽シーン復活の足掛かりとなるのではないかと密かに期待しています。

その他の該当アーティスト:Awesome City ClubBILLIE IDLE®Especianever young beachNo BusesSatellite Young上坂すみれバレーボウイズ一十三十一フレンズベッド・イン

 

肩の力が抜けている感じ

例を出すとキリが無いぐらい、日本には肩の力が抜けている(ように見える)感じの歌手が多いです。手を抜いている、ではなく "肩" の力が抜けている、です。

例えば『のどじまんTHEワールド!』という、外国の方々が日本の楽曲を歌って勝敗を競う番組ありますよね。当然、出場者は全員歌が上手いんですけど、曲の終盤辺りで「イェーイ!」「ウォ~ウォォ~」みたいなアレンジを入れる方がほとんどです。もちろん、原曲を忠実に再現するタイプの方もいらっしゃいます。

これはこれで「おっ、良いね~!」って盛り上がるんですけど、バラードなんかだと楽曲の雰囲気がパワーバラード(ハードロック+バラード)みたいなニュアンスになっちゃうんですよね。※これは別に否定しているわけではなく "日本人と外国人との歌唱法の違い" を述べたに過ぎません。

これは個人的な推測ですが、背景には "日本人のシャイな気質" や "ひらがなの柔らかいデザイン" なんかが、深層心理で楽曲や歌唱法に影響を与えているのではないかと考えています。さらにスケールアップするなら、"狩猟民族と農耕民族" "大陸と島国の違い" みたいな。もっとも、日本だけが農耕民族で島国というわけでもないので、一概には言えませんけどね。

その他の該当アーティスト:aikoBUMP OF CHICKENCHARADAOKOMy Little LoverPUFFYRADWIMPSSEKAI NO OWARI奥田民生ゲスの極み乙女。小松未歩サカナクションスピッツ乃木坂46フレデリック松任谷由実米津玄師

 

メロディラインがハッキリしている

海外の音楽には、サビの概念が存在しないと言われています。

実際洋楽を聴いていると「サビ弱いなぁ・・・」と感じる場面が多いというか、良くも悪くも平坦なんですよね(もちろん例外もあります)。まあでも、それがある意味洋楽らしさだとも言えますし、むしろ欧米は特有の "気だるいメロディ&コード進行" や "渇いた空気感" が味となっているように思います。

あと、これは聴いててハッキリと分かるんですが、ゲーム音楽の作風なんかは欧米と日本で完全に方向性が異なりますね。

参考記事

世界に影響を与えた日本のゲーム音楽の歴史を探る|i-D

日本のゲーム音楽はキャッチーなメロディラインが明確にあることが多いんだけど、欧米圏のゲーム音楽はどちらかと言えば壮大な感じのものが多く "映画のサウンドトラック" "オーケストラ音楽" により近い印象です。

例えば 1986~1995年ぐらいまでの初期悪魔城ドラキュラなんかは、どう考えてもヨーロッパが舞台になっているのに、BGMはゴリゴリのハードロックだったりします。これが、開発元が海外スタジオに変わった近年の悪魔城ドラキュラ辺りになってくると、BGMが荘厳なオーケストラ調に変わっていたりして「ゲーム音楽の捉え方って日本と海外でこんなにも違うのか」と当時は驚いたものです。

世界のトレンド音楽が EDM・ヒップホップ・カントリーに傾倒していったせいか、相対的に「日本はロック系の音楽が強い」みたいな風潮になってきた気もします。日本のゲーム音楽がメロディライン重視であることと、日本においてロック音楽が未だ廃れていないという状況には、どことなく相関関係があるように感じてやみません。

 

伝統文化がキャッチー

伝統文化というのは例外なく素晴らしいものであり、国によって優劣はないと個人的には思っています。

といった前提を踏まえた上での話ですが、日本の伝統文化は比較的 "キャラが立っている" ものが多い印象です。

実際、海外の MV観てると忍者・サムライ・力士・芸者などが突然出てくることとか割とありますからね(親日アーティストじゃなくても)。多分 "ゆるキャラ" みたいな感じで、とっつきやすいんじゃないでしょうか。

で、そういった下地があるからこそ、V系・演歌・ヘヴィメタル・ニューエイジなどといった様々なジャンルに "和" の要素を組み込みやすいのではないかと考えています。

また外見的な部分だけではなく、津軽三味線・和太鼓・尺八・琴などの楽器を絡めるだけで、割と簡単に日本の伝統音楽っぽい雰囲気になっちゃうわけですからね。繰り返しになりますが、優劣とかではなく単純に "分かりやすい" と思います。

その他の該当アーティスト:Crow×Class~黒鴉組DIR EN GREYGACKT上妻宏光陰陽座カブキロックス己龍小林幸子椎名林檎帝国華撃団人間椅子姫神吉田兄弟レキシ

 

変化球

変化球は、日本の得意分野だと思っています。平沢進さんはもはや別格過ぎて、地球人なのかどうかすら怪しいですが・・・

海外にも奇をてらったアプローチをするアーティストは存在しますが、対象となるリスナー層が狭いというか、個人的にはキャッチーさが不足していると感じる場合が多いかもしれません。

パンクとメタルを融合させた80年代のクロスオーバー・スラッシュというジャンルですら、誕生時には両ジャンルのリスナー同士が対立していたと聞きますし、海外(特に欧米)では異ジャンル間の交配への拒絶反応が強い印象です。ベビメタも海外に出始めた当初は叩かれまくってましたからね。

変化球とひと口に言っても、その方法論はアーティストによって異なります。

メタル×アイドルのBABYMETAL。
エモパンク×アイドルのBiS。
トランス×メタルのBLOOD STAIN CHILD。
テクニカルロック×ダンサーのGacharic Spin。
女装外国人プロレスラー×アイドルのLADYBABY。
ダークウェーブ×アイドルのNECRONOMIDOL。
デスコア×V系のNOCTURNAL BLOODLUST。
ポストハードコア×アイドルのPassCode。
フォークソング×プログレッシブ・ロックの崎山蒼志。
デジタルハードコア×アイドルのです。ラビッツ。
アニソン×アイドルのでんぱ組.inc。
お笑い芸人×アイドルの吉本坂46。

この辺りは、掛け合わせとしては割とシンプルですよね。

一方で、マキシマムザホルモンなんかは基本姿勢が変化球なんだけど、楽曲によって方法論をかえてきたりします。

Aメロがゴリゴリのメタルで Bメロ~サビにかけてポップス成分が徐々に増えていく『恋のメガラバ』。
ドリームポップ・ポエトリーリーディング・ラップ・ブラックメタル・フォークソングなどが入り乱れる『予襲復讐』。
前半部分で油断させつつ、後半でサイケデリックロックやハードコアパンク、さらにはダンス要素まで入ってくる『小さな君の手~maximum the hormone』。
ハードコアパンク・ガテラルボイス・ファンクメタルで盛り上がったリスナーの耳を U2の With or Without You風味なギターで急激にクールダウンさせ、しまいには漫才まで始めてしまう『え・い・り・あ・ん』。

そんなマキシマムザホルモンのスタイルから直接的・間接的に影響を受けていると思われる、Ailiph Doepa・Fear, and Loathing in Las Vegas・アイスクリームネバーグラウンド・ヒステリックパニック・魔法少女になり隊なども、音楽性に変化球を取り入れているタイプのバンドだと言えます。

※方法論に一部共通点があるということでまとめただけですので、どうかファンの方々は怒らないでください。各バンド毎にそれぞれ違った個性を持っていることを理解した上で書いています。

また、岡崎体育さんのようにメタ視点で "アーティストあるある" を1つの楽曲に仕上げたりする方もいれば、ゴールデンボンバーのように "エアバンド" や "リアクション芸" といった要素を入れつつ総合エンターテイメント方面に振り切った活動をされているようなバンドもいたりと方法論は様々です。

背景にはおそらく、日本人の "八百万の神" だったり "無宗教" 的な考え方が影響していそうな気がします。もし日本が異なる宗教間で内戦を起こすような危ない国だったら、サウンドは二の次で政治的なメッセージ性に重きを置くようなアーティストのほうが支持されていたかもしれませんし、変化球なんてもってのほかだったのではないでしょうか。

その他の該当アーティスト:Ailiph DoepaBABYMETALBiSBLOOD STAIN CHILDFear, and Loathing in Las VegasGacharic SpinLADYBABYNECRONOMIDOLNOCTURNAL BLOODLUSTPassCodeアイスクリームネバーグラウンド打首獄門同好会岡崎体育ゴールデンボンバー崎山蒼志水曜日のカンパネラです。ラビッツでんぱ組.incヒステリックパニック魔法少女になり隊吉本坂46

 

"無国籍" 感

割と中学生ぐらいまでは、マリオ・パックマン・ソニック・ロックマンなどのゲームキャラクターは欧米人が作ったものだと勘違いしていました。日本オリジナルキャラは『がんばれゴエモン』ぐらいだと普通に思ってましたね。

また『ルパン三世』や『アルプスの少女ハイジ』『世界名作劇場シリーズ』に至っては、つい最近まで日本のアニメ作品・漫画だということを知らなかったぐらいです。ルパンなんて、石川五ェ門・次元大介・銭形警部・峰不二子とか日本人キャラが山ほど出てるにも関わらず、なぜか気付きませんでした。

私のような日本人の目ですらも騙せてしまうぐらいですから、この国のクリエイターの方々はおそらく "無国籍感を作品に自然と反映できる" 特殊能力でも持っているのではないかと感じます。

上のほうでも書きましたが、海外のトレンド音楽が今や恋愛リアリティ番組で流れていそうな作風になっていったことで、相対的に「今この音楽性でやってると、逆に日本っぽいかも」みたいなアーティストが多くなった気がします。間違いなく西洋から取り入れた音楽であるにも関わらず。

いわゆるのトラディショナルな欧米じゃないんですよね。やっぱり何というか "無国籍" といった表現がしっくりきます。

その他の該当アーティスト:BorisCAPSULETHE MAD CAPSULE MARKETSMONDO GROSSOMONORALSightoe大野雄二小室哲哉近藤浩治東京スカパラダイスオーケストラピチカート・ファイヴ

 

割と何でもそろっている

結局のところ、日本って内需だけで割と何とかなっちゃうから、海外に出ていく有名ミュージシャンが少ないんでしょうね。

参考リンク

世界の音楽売上データ|Wikipedia

実際、日本の音楽とひと口に言っても、EDM・アイドル・アニソン・演歌・ゲームミュージック・シンガーソングライター・パンク・ヒップホップ・ヘヴィメタル・ロックその他もろもろのジャンルが共存していますし、ある意味 "世界の音楽ジャンルの縮図" みたいな状態になっているように思います。そりゃ、ガラパゴス化もするわけだ。

昔は、海外進出をメディアで大々的に煽ったは良いけど、思ったほど跳ねなくてコッソリ帰ってくるみたいなアーティストが多かったですけどね。今は YouTubeで気軽に世界中の音楽を聴くことができますし、"箔が付く" 以外に海外進出するメリットが無くなってしまったのでしょう。

 

あとがき

日本ホルホルの段階はとっくに過ぎ去っているはずなので、だいぶ距離を置いて評価しているつもりです。ゴリゴリの日本人が言っても説得力は無いかもしれませんけど。

誤解の無いように言っておくと、私は海外の音楽も好きです。大陸的なスケール感だったり、気だるい雰囲気、スペーシーなコード進行などは日本の音楽にはあまり根付いていない文化だったりするので、それらの要素が入った音楽に関して言うなら圧倒的に洋楽のほうが魅力的だと思っています。

繰り返しになりますが、あくまでも私が勝手に日本の音楽に魅力を感じているだけであり、海外の音楽を貶める意図は一切ありません。

さて、世界中の面白い音楽でも探しに行ってくるとするか・・・

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