『Lenovo ThinkPad X230』を導入するにあたって、なかなか面白そうな周辺機器を見つけました。
その周辺機器の名前は『ThinkPadウルトラベース シリーズ3』。ロボットアニメに出てきそうな商品名ですね。
X230自体が 2013年の古いモデルなので、ウルトラベース自体も中古で安く入手できました。パソコン本体と合わせても4万円以下・・・良い時代だ。
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今さら『Lenovo ThinkPad X230』レビュー:デスクトップPC並に快適な作業環境を持ち運べるモバイルノート
中古PCですが、当時のハイスペックモデルなので余裕で現役です。第3世代Core i5を搭載しており、AtomやCeleronと比べても数倍の性能差があります。
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ちなみに、私が購入したものには鍵が付いていませんでしたが、開錠されているため全く問題なく使えています(鍵が掛かった状態だと使えないようです)。
『ThinkPadウルトラベース シリーズ3』を開封してみる
中古ですので開封もクソもありませんが、ダンボール&プチプチに梱包された状態で届きました。
一応新品でも販売されています。ただ、新品で買うと1万円近くするため「中古のX230買っておいて、周辺機器に金掛けるのもなぁ・・・」と思い、3,480円の中古品を注文してみた次第です。
で結論から言いますと、中古でも全く問題ありませんでした。冒頭でも申し上げました通り "鍵" が付いていませんが、無くても使えます。
むしろ、初期状態では搭載されていないはずの DVDドライブが取り付けてあったのでラッキーです(本来は別売り)。ちなみに『家電おじさん』というショップで購入したのですが・・・こちらでは DVDドライブを標準搭載してくれているのでしょうか?何にせよ、ラッキーでした。
ウルトラベース自体は X230蓋部分のマットでひんやりした質感とは異なり、よくあるプラスチック製です。X230本体のパームレスト部分と材質が一緒なので、特に違和感はありません。
裏はこんな感じ。
ウルトラベースの凸部分が X230の凹部分にカチャッと装着・固定されます。
そうそう・・・私と同じ疑問を持たれた方がいらっしゃるかどうかわかりませんが「これって4セルバッテリー以外は(バッテリーの出っ張りのせいで)装着できないんじゃないの?」って一瞬思いませんでしたか?
で結論から言いますと、6セルバッテリーでも 9セルバッテリーでもきちんと装着できます。当たり前だよ、だってオフィシャル製品だもん。
まず、バッテリーの出っ張りに合わせて、ウルトラベース側のお尻の部分がやや凹んでいます。この時点で 6セルバッテリーは OK。
9セルバッテリーは、底の出っ張り具合は 6セルと一緒なんですが "それ以上の出っ張りを後ろのほうに逃す" ことでさらに容量をアップさせています。つまり 9セルも問題なし。
というわけで、実際に X230本体をウルトラベースに装着してみました。パソコン本体の手前部分を "ウルトラベースに引っ掛ける" ような感じでやるとスムーズに装着できます。
パソコン本体を取り外す場合は、ウルトラベース左下にあるレバーを引いてください。
『ThinkPadウルトラベース シリーズ3』のココがすごい!
引くほど大量の周辺機器を接続できる
例えば『Lenovo ThinkPad X230』本体には、以下の入力端子・スロットが用意されています。
- USB端子×3(USB3.0×2、Powered USB2.0×1)
- アナログ×1 ※D-Sub・VGA端子のこと
- Mini-Displayport×1
- RJ-45×1 ※有線LANのこと
- イヤホン&マイク端子×1 ※コンボジャック
- 電源端子×1
- ドッキング・コネクター
- SDカードスロット
- PCカードスロット
もちろん Windowsタブレットなどと比べたら遥かに充実していますが、ビジネス用のノートパソコンとしては特に多いわけでもありません。普通です。
一方、ウルトラベースには、以下の入力端子・スロットが用意されています。
- USB端子×4(全てUSB2.0)
- アナログ×1 ※D-Sub・VGA端子のこと
- DisplayPort×1
- RJ-45×1 ※有線LANのこと
- イヤホン端子×1
- マイク端子×1
- 電源端子×1
- DVDドライブorハードドライブ×1 ※別売り
もちろん、ウルトラベース接続時に本体側の端子が使えなくなるといったことはありませんので、トータルするとこうなります↓
- USB端子×7(USB3.0×2、USB2.0×4、Powered USB2.0×1)
- アナログ×2 ※D-Sub・VGA端子のこと
- DisplayPort×1
- Mini-Displayport×1
- RJ-45×2 ※有線LANのこと
- コンボジャック×1
- イヤホン端子×1
- マイク端子×1
- 電源端子×2
- ドッキング・コネクター
- SDカードスロット
- PCカードスロット
とてもじゃないですが、ノートパソコンの拡張性だとは思えません。これはもう、デスクトップパソコンレベルです。
バッテリー付きの X230本体が約1.5kgでウルトラベースが620gなので、合体した状態でも約2kg前後。据え置きタイプのノートパソコンが大体2.5kgで拡張性も無いことを考えると、十分にアドバンテージがありますね。
バスパワーで動く
購入を迷われている方々の多くが意外と勘違いされているかもしれない、ウルトラベースを導入すべき最大のメリットがあります。
実はこの周辺機器、パソコン側から給電してくれるので "ACアダプタを繋がなくても動く" んですよ。
ACアダプタが無くても DVDドライブは普通に使えますし、USB端子も使えます。実際は電力不足で動作が不安定になりそうな気もしますが、電源の無い場所でも一応動かせるというのは、なかなか魅力的です。
つまり、ThinkPad本体をウルトラベースにカチャッと装着した時点で "1つの大きなパソコン" に大変身するわけですね。
ですから極端な話、ウルトラベース付き ThinkPadを持ち歩いて、屋外で作業することだって可能です。もちろん、こんな使い方をされる方はいないでしょうけど・・・これって結構すごいことだと思いませんか?
もちろん充電台になる
前項では "ACアダプタ無しで動く" 点について強調しましたが、実際はやはり ACアダプタをつないで利用することになるでしょう。
ウルトラベース側の電源ジャックに ACアダプタを接続しておけば、パソコン本体を置くだけで勝手に充電してくれます。何というか、ガラケー時代を彷彿とさせるギミックです。
こういう周辺機器って、ケーブルを断線させがちなタイプの人にとっては本当ありがたいんですよね。乱暴に扱うのは論外だとしても、日々の抜き挿しによって知らず知らずのうちに断線してしまうこともあったりします。iPhoneの充電ケーブルとか、油断してると簡単に死にますし・・・
ケーブル類を後ろに取り回せる
X230は、ACアダプタ以外の端子を全て本体側面に配置しています。
これは携帯して使うことを考えれば当然の配置ではあるのですが、デスクトップパソコンの代わりとして使う場合、ケーブルがゴチャゴチャしてしまうのが少々悩みどころです。
一方、ウルトラベースは ThinkPadを据え置き化するための周辺機器なので、端子類は全て後ろにまとめています。
このことにより、デスクを常に綺麗な状態に保つことが可能です。デスク周りが散らかっていると仕事に対するモチベーションも不思議と下がってしまいますからね・・・
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中には「USBハブと外付けドライブつなげりゃ良いだけじゃん」と思われる方もいらっしゃるかもしれません。いや、実際そうなんですよ。
これはもう、机の上を綺麗に使いたいか?使いたくないか?という類の話ですので、タコ足配線が大好きだという方はウルトラベースなんて買う必要ありません。
画面を閉じたままでも使える
X230は、キーボード右上あたりに電源ボタンが付いています。中には、本体側面に電源ボタンを配置しているタイプのものもありますが、ノートパソコンって大体 "キーボード右上" が定位置ですよね。
繰り返しになりますが、ウルトラベースは ThinkPadを据え置き化するための周辺機器ですので、おのずとデスクトップパソコンを意識した配置になってきます。つまり、電源ボタンが本体手前に来るわけです。
このボタン配置が意味するのって、単にデスクトップに操作性を寄せたことだけなのでしょうか?そもそも、デスクトップらしさって何?
普通、ノートパソコンに外付けモニターを接続する理由って "使える画面を1枚増やしたい" って方がほとんどだと思うんですよね。作業領域を広げたい、と。
じゃあ例えば、40インチの巨大な外付けモニターを持っている方がいたとします。この場合、ノートパソコン側の画面も利用される方もいらっしゃるかもしれませんが、中には「ノートパソコン側の画面、邪魔だから閉じちゃいたいなぁ・・・」なんて方も出てくるのではないでしょうか。
つまり、画面を閉じることにより "外付けモニター使用時は黒子に徹する" という選択肢もあるということです。ノートパソコン側の液晶を使わないことでバッテリー消費も抑えられるでしょうから、これはよく考えたな~と思います。
ちなみに、ディスプレイの拡張設定さえ済ませておけば、蓋を開けるだけで自動的にデュアルモニター体制へと移行します。この手のシームレスな処理って Windows陣営は不得手なイメージがあったので意外でした。
「とりあえず買っておけ」の意味
ノートパソコンにデスクトップパソコンとしての役割も持たせようとすると、結局 "デスクトップ専用機" になってしまい、持ち歩く頻度が落ちてしまいます。外出の度にUSBケーブル全部抜いたりとか超面倒ですからね。
ウルトラベースの立ち位置って、まさにココなんですよ。置くだけでデスクトップパソコンに早変わりするし、取り外すと一瞬でモバイルノートパソコンに戻るわけです。『ThinkPadウルトラベース シリーズ3』を実際に導入してみて、ThinkPadユーザーによる「とりあえず買っておけ」という言葉の真意がよくわかりました。
正直、私も最初は「後回しでも良いかな・・・買わなきゃ買わなくても良いし」ぐらいのモチベーションでしたし、外仕事がメインの方は無理して導入しなくても良いのかもしれません。ですが、ウルトラベースを一緒に買ったことで選択肢が広がりました。つくづく、3~4千円の追加出費をケチらなくて良かったと思います。
家でも腰を据えて ThinkPadを活用したいという方は、大きめの液晶モニターとウルトラベースだけでも揃えておくと良いでしょう。間違いなく役に立ちます。
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