HAGANEYA(@imech_jp)です。

ファミコンには隠れた名作ゲームも多いですが、ハード性能的にどうしても似たような作風のゲームに仕上がってしまいがちです。

プレステ以降であれば、類似システムだったとしても3Dの華やかさを隠れ蓑に誤魔化しが利く面もあります。ファミコンはグラフィックがシンプルなので “すぐバレる” んですよね。

そんな今回は、100万本超えがバンバン出ていた時代の人気タイトルにヒントを得たと思われるマイナーなアクションゲームをいくつかご紹介しようと思います。

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【ファミコンACT編】◯◯(メーカー)の◯◯(タイトル)で例えられるマイナーゲーム10選

快傑ヤンチャ丸3 対決!ゾウリンゲン

1993年3月30日に発売された、アイレムの『わんぱくダック夢冒険』。

基本的には、衝撃波を放つ “棒状の武器” で左右からの敵を迎え撃つという、アクションシューティング&近接武器アクションゲームとなっています。

また、わんぱくダック~ の特徴でもあるホッピング攻撃を搭載しつつ、さらに同社の人気作『大工の源さん』のような上攻撃も可能です。

さらにさらに、棒を足場の端(崖)や壁に向かって振り下ろすことで “三角飛び” も出来ますし、ついでにスライディングまで搭載。

これだけ多彩なギミックを搭載しているがゆえ・・・なのかはわかりませんが、”キャラクターの動きがモッサリ” かつ “画面のチラツキが非常に多い” のが残念なところです。時期的にもスーファミで出したほうが良いタイプの作品だったと思います。

 

仮面の忍者 花丸

1990年3月16日に発売された、カプコンの『ワギャンランド』。

似ているのも無理はありません・・・実は本作開発元の “ナウプロダクション” は、ワギャンランドシリーズの開発も担当しています。『ファミコンジャンプII』と同様、開発元を露骨に推測出来ちゃうタイプの作品ですね。

さて、本作の発売時期はちょうど無印ワギャンとワギャン2の間になるのですが、どことなく “ワギャンのプロトタイプ” 感があります。

“ジャンプ力が低い” “通常武器に(音波攻撃のような)ギミックが無い” “ボス登場時の演出が無い” “ミニゲームが単調” など、無印ワギャンと比較しても物足りない箇所が結構多いです。

とりわけ、通常武器のギミックの無さミニゲームの単調さは惜しいところです。ここで本家以上とまではいかないものの何らかの差別化をしていれば、チュンソフトにおける “トルネコ” と “シレン” の関係のような棲み分けが出来ていたような気がします。

とは言え、これはあくまでも “ワギャンとの比較” を前提とした話であり、単体のアクションゲームとしては十分良作の部類に入る作品です。

 

西遊記ワールド2 天上界の魔人

1990年12月7日に発売された、ジャレコの『ロックマン』×『大工の源さん』。

前作は『ワンダーボーイ モンスターランド』をベースに本家開発元である『ウエストン』がアレンジ移植を行ったものでしたが、本作は完全オリジナルです。

ロックマンのフォロワー作品の基本とも言える “ステージセレクト” “特殊武器” はしっかり搭載。また、フォロワー作品の傾向である “特殊武器に使用制限が無い” というのも例外なく当てはまっています。後ろめたさからくる差別化でしょうか・・・

しかしながら本作はアクションシューティングではなく、近接武器アクションゲームです。如意棒を使って目の前の敵を倒していくのが基本の攻撃パターンですが、ジャンプ中に十字キーを↑や↓に入れることで、上下から襲ってくる敵にも対応可能。

例えるなら『大工の源さん』の “木づちによる上防御・下防御” に攻撃能力を付加したイメージです。↑や↓を押しながら攻撃ボタン、ではなく “十字キーを↑や↓に入れるだけで勝手に攻撃を行う” 仕様。

基本的に初期状態の如意棒は短く、悪魔城ドラキュラの “パワーアップ前の鞭をさらに3分の1に縮めたぐらいの射程距離” で攻撃を行わなければなりません。

積極的に敵へとぶつかっていく勇気が必要となるため、ロックマンどころか他の近接武器系アクションゲームと比べても評価にバラつきが出てしまうようなゲームバランスとなっています。実際、本作の評価は巷では “やや否に近い賛否両論” となっているようです。

個人的な印象としては「ロックマン風のステージセレクトさえ無ければ、結構オリジナリティのある作品になっていたかもしれない」という感じです。

無理やり大工の源さんとか引き合いに出してはみましたがコレも “しいて言えば” であり、他にピンとくる有名類似作品が出てこなかったのが理由ではあります。「”快傑ヤンチャ丸3” と似てる」って言ったところで、わかる人のほうが少ないだろうしなぁ・・・

ともあれ、”多彩なギミック” や “操作時のレスポンスの良さ” はファミコンゲームとしては一歩抜きん出ており、アクションゲーマーを唸らせる良作です。

 

突然!マッチョマン

1988年12月2日に発売された、ビック東海の『魂斗羅』×『獣王記』。

とは言え、魂斗羅っぽいのはパッと見だけで、実際は弾数に制限があるため爽快感は一切ありません。

一発一発を確実に敵に当てなければならず慎重なプレイが求められる上に、弾が無くなるとなぜか “上段の構え” で棒を振り回すことしか出来なくなり、非常に厄介です(ある意味 “横スクロール版バイオハザード” とも言えるかもしれない・・・)。

なお、両腕が描かれたコイン(マッチョマックス・ペレー)を取ると、ボディビルダーに変身します。変身中もダメージ判定はあるので、無敵アイテムというわけではありません。

無理やり “魂斗羅×獣王記” と例えましたが、いやらしい敵の挙動はむしろ『I Wanna Be the Guy (通称:アイワナ)』系ゲームに近いような気もします。

ちなみに開発元は、夢工房の前身である『エイコム』というメーカーで、本作の他にも『魔境伝説』『暗黒伝説』『ザ・ロード・オブ・キング』などのガチムチ系横スクロールアクションをいくつか製作しています。

 

バイオ戦士DAN インクリーザーとの闘い

1987年9月22日に発売された、ジャレコの『リンクの冒険』×『メトロイド』。

この時期のジャレコ作品にしては異様に高品質&作風が違うため意表を突かれますが、それもそのはず。本作の開発を手掛けたのは、女神転生シリーズでおなじみ『アトラス』です。

実際、ほぼ同時期に発売された『デジタル・デビル物語 女神転生』とグラフィックの雰囲気が非常に似ているため、見た目の印象だけなら “横スクロール版女神転生” と言われても違和感がありません。メガテンシリーズの作曲家として有名な増子司さんによるハード系の BGM も、本作のメガテン色に一役買っています。

初期ファミコン作品にありがちな “世界観を無視したキャラ&セリフ” や “ジャレコへの偏見” などが原因で不当な低評価を受けている作品ですが、黎明期のメトロイドヴァニア(横スクロール探索アクション)系ゲームとしては良作の部類です。

 

パワーブレイザー

1990年4月20日に発売された、タイトーの『ロックマン』。

通常武器が射程距離の短いブーメラン。

そのせいで、ザコ敵を至近距離で倒さなければならず、ダメージを受けながら戦うことを余儀なくされる序盤のゲームバランス。

しかも、ボスを倒しても特殊武器などは手に入らず、延々とブーメランの飛距離を伸ばし続けるしかないという単調さ。

また、本家ロックマン以上にギリジャンを求められる “ガケ付近の判定のシビアさ” も、本作の難易度上昇に拍車をかけています。

飛距離の短いブーメランを使う序盤のプレイ感は、ロックマンというよりむしろ『悪魔城ドラキュラ』『忍者龍剣伝』に近いです。さらに、初代ドラキュラや『メダロット』などの BGM も手掛ける山下絹代さんが作曲を担当していることもあってか、カプコン以上に “コナミ” や “ナツメ” 周辺の匂いが漂ってくるという不思議な感覚に包まれます。

 

飛龍の拳II ドラゴンの翼

1988年7月29日に発売された、カルチャーブレーンの『スパルタンX』。

いわゆる “あっちむいてホイ” 的な対戦格闘ゲームだったアーケード版『北派少林 飛龍の拳』に、スパルタンX風の道中ステージを加えた前作『飛龍の拳 奥義の書』。そんな前作から演出・グラフィック共に大幅な進化を遂げたのが本作です。

という経緯もあるため、スパルタンX要素はあくまでも後付けに過ぎず、本質的には “ジャンケン格ゲー” だったりします。

ファミコン時代のカルチャーブレーン作品はとにかく、独創性がゲーム性を大きく彩っていました。

テクノスジャパンが “ベルトスクロールアクション” というジャンルを生み出したように、カルチャーブレーンも本作や『スーパーチャイニーズ』シリーズを上手く展開出来ていれば、格ゲージャンルに “2D格闘” “3D格闘” と並ぶもう一つの柱を築けていたかもしれません。

 

ポケットザウルス 十王剣の謎

1987年2月27日に発売された、バンダイの『高橋名人の冒険島』。

ファミコン名人御三家の1人 “橋本名人” こと橋本真司さんを主人公に起用した横スクロールアクションゲームです。

しかしながらその風貌は、同社が当時展開していたキャラクター文具『ポケットザウルス』そのものであり、橋本名人感は一切ありません。ちなみに『ファミコンジャンプ 英雄列伝』の主人公も “はしもと(デフォルト名)” ですが、変身後のハシモトザウルスと配色が似ているといえば似ている気もします。

道中で唐突にクイズ出題。ザコ敵が登場時にセリフを喋る。ゲームオーバー時にラスボス体験プレイが可能・・・などなど、よくわからないシステムが盛り沢山。

アクション部分はまあまあ遊べるだけに、上記の蛇足感あふれる仕様が足を引っ張っている印象です。

 

まじかるキッズどろぴー

1990年12月14日発売。

“顔が瓜二つ” でお馴染み、ビック東海の『ロックマン』。

“特殊武器が最初から使える” 上に(一部を除き)”無制限で使い放題” という贅沢な仕様のおかげで、良くも悪くも本家にはないプレイ感が得られます。

『ロックマン4』にて “ニューロックバスター” の名で登場したチャージショットを本家に先がけて “通常武器として” 採用。

他にも『ロックマンX2』に先がけて “ギガクラッシュ(画面上のザコ敵を一掃する武器” のような武器を導入していたりと、パクリ一辺倒とも言い切れない作品です。もしシリーズが続いていたら、カプコンと SNK のような関係になって・・・いないか。

マイナーコードとメジャーコードが行き交う、ステージ1の BGM も魅力的。

 

マジックジョン

1990年9月28日に発売された、ジャレコの『ロックマン』。

特殊武器(本作の場合は “変身”)使用時にゲージを消費するものの、一度変身してしまえば無制限で使い倒せるのが特徴。※ザコ敵一掃系の特殊武器は毎回消費されます

やたらバタ臭いキャラクター&パッケージのせいで日本人受けは致命的に悪そうでしたし、実際リアルタイムでソフトと出会った際も、ワゴン価格(確か680円)で売られていたのを覚えています。

チャージ中は坂道を登れない” とか “チャージ中にジャンプすると勝手に溜め撃ち” だとか「プレイヤーを不可抗力で苦しめるんじゃねえ」と製作者を小一時間説教したくなるダメ仕様。

にも関わらず「ジャレコくせぇなぁ・・・ま、ジャレコだから仕方ないか」とついつい温かい目でみてしまうというのが、バカゲー量産メーカーの特権と言えば特権ですね。

詰めが甘過ぎる作品ではあるものの、バラエティ番組を見ていて “じゃないほう芸人が喋りだした” 時のような妙な居心地の悪さをゲームで体験してみたい方はオススメです。

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最後に

実は他にも候補となるタイトルはいくつか出ていたものの、キリが良かったので10タイトルにしておきました。気が向いたら第2弾を書くかもしれません。

さて、ファミコンに限らず「この開発元が実はあのゲームも作っていた」みたいなパターンは結構多かったりします。

割合的にバンダイ・ジャレコ・ビック東海などがクソゲー量産メーカーの代表格として槍玉に挙げられがちですが、作品ごとに開発元は異なることもしばしばです。

中には思わぬ良作も紛れていたりしますので、ぜひ先入観を捨ててプレイしてみてください。個人的にですが『西遊記ワールド2』『どろぴー』『バイオ戦士DAN』辺りは普通に名作だと思います。