HAGANEYA(@imech_jp)です。

放送前にハリウッドザコシショウさんについての記事を書いたのですが、まさか優勝してしまうとは。

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番組内でも触れられていましたが、この方は “芸能界に隠れファンが多い” ことで有名なので、決勝に残った時点で「もしかしたら跳ねるかも?」と薄々感じていました。

そして案の定、実際の放送では大爆笑を連発。ゲストの新川優愛さんのみならず、MC の宮迫さんまで涙を流して笑っていたという「何かと公平性に欠ける」状況でしたが、あれが “面白いお笑いを観た人間の素直なリアクション” でしょう。

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各ピン芸人のネタに対する感想

Aブロック

エハラマサヒロ

熱過ぎる音楽プロデュサーが『ドラえもんの歌』を “オーディション参加者による歌唱” に見立ててツッコミを入れていくというネタ。

間とかツッコミとか完璧なんだけど「肝心のネタがあまりにも “全年齢” 過ぎた」ところが敗因でしょうか・・・エハラさんは何でもオールマイティにこなせる器用な芸人さんですが、それが逆に首を絞めてしまったような気がします。

 

小島よしお

『ビジーフォー』よろしく、両側にマリオネットを二人引き連れて登場。ネタの構造としては「1人でアンガールズのネタを演ってみたらこうなった」という感じです。

小島さんは、Aブロックのみならずファイナルステージも “マリオネット” ネタで登場したため、会場のリアクション的には「ちょっと飽きちゃったかも」的な雰囲気でしたが、2ネタとも安定した面白さがありました。所属事務所であるサンミュージックの “お家騒動” といった自虐ネタも絡めるなど、単なる裸芸・リズム芸だけではない “多彩さ” を見せつけていたように思います。

 

シャンプーハットこいで

得意の “絵” を活かした、シュールなフリップ芸。個人的には “関西のホリケン” 的な立ち位置の人だと思っているのですが、いかんせん “ナニワ臭” が強いため「全国区で同じノリをかましたら微妙なリアクションになってしまった」という印象です。

この手のフリップ芸は、とにもかくにも “言い方次第” であり、何をやるか?というよりも「誰がやるか?」で結果が変わってくると思います。

 

サンシャイン池崎

「イェーイ!」でおなじみの人。基本この人のネタは “テンション” 勝負であり、R-1でも相変わらずのハイテンションっぷりでした。客いじりに失敗してもめげない、メンタルの強さが素敵。

『うつけもん』時代から大好きな “イロモノ枠” の芸人さんですが、まさかここまで売れるとは思いませんでした。最近は『さんまのお笑い向上委員会』の “モニター横” にも出演しているなど、今後の活躍に期待です。

 

Bブロック

ハリウッドザコシショウ

“誇張し過ぎた○○” など、彼が普段 YouTube にアップし続けているネタと基本的に一緒です。おなじみのジングル(ゴォス!ゴォス!ゴォス!)にさらに変なジングルを付け加えてきたのが小賢しいですが、とにもかくにも「YouTube のネタとほぼ一緒」なので、面白さは折り紙つき。

それにしても・・・過去のネタ番組などでハリウッドザコシショウさんが同じようなテンションでネタをやっても、なぜか会場の反応が薄いことが多かった気がするのですが、今回はドッカンドッカン笑いを獲ってましたね。やはり “誰でも知ってる有名人” だけに絞ったことが功を奏したのでしょうか。

ファイナルステージでも、Bブロック同様 “誇張し過ぎたモノマネ” で勝負していましたが、小島さんの時とは異なり、会場が「待ってました!」とばかりに “温まっていた” のが印象的です。何となく、同事務所の後輩『バイきんぐ』のキングオブコント2012の時の雰囲気に近いと思いました。

間寛平さんや板尾創路さんから「この後出来へんで!」「来週にせえへん?」との声が出てきたぐらい、ハリウッドザコシショウさんはBブロック(1ネタ目)の時点で完全に “審査員にハマった” ので「そのまま獲るだろうな」と思っていました。ぶっちゃけ、他の参加者もうっすら感じていたのではないでしょうか。

 

おいでやす小田

アルバイトの面接官が、面接に来た応募者の “ありえないエピソード” に次々と驚いていくが「驚き過ぎて “一番最後のエピソード” が弱く感じてしまう」というネタ。

惜しいなぁ・・・順番が悪過ぎた。ハリウッドザコシショウさんの後じゃなければ文句無しに面白かったのですが、前述のとおり「その後の参加者が全員霞んでしまう」という状況に真っ先に巻き込まれてしまった不運な人です。

今回は優勝を逃してしまいましたが、”間” とか “言い回し” が面白い芸人さんなので、何とか売れてほしいですね。

 

横澤夏子

柳原可奈子さんを彷彿とさせる “ウザい女あるある” ネタ。

この手のネタはもう、女性にはすこぶるウケが良いでしょうね。dボタンによる視聴者投票で圧倒的な票を獲得していたのも “あるあるネタに一定の需要がある” という何よりの証拠だと思います。

ただやはり、どうしても柳原さんの影がチラつくというか・・・あまりにも “構造が一緒” なので「だったら “本家” 観るよね」と思ってしまいますね。

 

ルシファー吉岡

担任が女子生徒から「男子がキ○タマをクラッカーみたいにして見せつけてくるので困っている」という相談を受け “学級会” で犯人探しをする、というネタ。

単刀直入に言うと “下ネタ” です。下ネタって難しいんですよね・・・センスが問われます。ルシファー吉岡さんの場合、このいわゆる “キャンタマンクラッカー” だけで終始押し通してしまったのが敗因ではないでしょうか。「もう一声、何か “別の武器” があれば」もしかすると、もう少し票を獲得できていたのかもしれません。

あと下ネタって、大なり小なり “女性に嫌がられる” んですよね。視聴者によるdボタン投票の半分が女性だとすれば、もうその時点で「50%分の票をあきらめた」も同然。生放送の賞レースに選ぶネタでは無かったのかもしれません。

 

Cブロック

厚切りジェイソン

日本のことわざに対してツッコミを入れていくネタ。いつもの決め台詞「Why Japanese people!?」は、なるべく抑え気味。

この人は、日本のバラエティをものすごく研究しています。本業もそうですが、とにかく “市場を分析する” 能力に長けた人なので、日本のバラエティ特有の “複雑な笑いのツボ” を努力で理解しようとしているのが、ものすごく伝わってきます。先輩であるパックンさんが脅威を感じるのも無理はありません。

3段オチにこだわらず、変則的にオチを繰り出すことによって「視聴者側の予定調和を乱す」あたり、さすがだと思いました。外国のお笑いと日本のお笑いは、文化というか “笑いどころ” が根本的に違うので、普通ここまで “差” を埋めることはできないはず。

 

ゆりやんレトリィバァ

「ノリノリのダンスに合わせて “普通のアドバイス” をする」という “あたりまえ体操” の発展形のようなネタ。

“ハイテンションなパフォーマンス” と “常識的なアドバイス” とのギャップが面白く「この人以外には再現出来ないだろうな」と思わせてしまう、不思議な魅力があります。

ファイナルステージでは趣向を変え「何でもかんでも “下ネタ” に解釈してしまうOL」のネタを披露しましたが、Cブロック(初戦)ほどには盛り上がっていませんでしたね。ネタの順番が原因か、あるいは “ザコシ旋風” が原因か・・・

 

とにかく明るい安村

安村さんが “野球の強豪校の挨拶” 風にセリフを発し「何と言ったのか?を当てる」というフリップネタ。普通に面白いので、ぜひ “細かすぎて伝わらないモノマネ選手権” あたりで見たいと思いました。

現在の安村さんは、どんなにあがいても “履いてますよの人” というレッテルを貼られてしまうとは思いますが、地道に続けていれば “強豪校” ネタも定番化すると思うので頑張ってほしいです。

 

マツモトクラブ

マツモトクラブさんお得意の「あらかじめ録った “自声のナレーション” と対話する」形式のコント。

内容は「10年前に別れた父親と様々なシチュエーションで再会する」様子を “想像する” という二段階構造。役者出身なだけあって、コントというよりも “ユニークなドラマ” といった印象です。

唯一無二の世界観を持っていますが、審査員の板尾さんが「単独イベントのネタの一つなら良かったのかもしれないけど、もう少し “弾ける” ような “勢い” のあるネタを持ってきたほうが良かった」とアドバイスされていたとおり、賞レースに持ってくるには少々 “弱かった” のかな・・・と感じました。

 

最後に

『R-1ぐらんぷり』の優勝者が今一つブレイクしない(もしくは “消える”)理由ですが、個人的には「ライトなお笑い好き・お笑いに興味が無い人に “笑ってもらう” ための芸人ばかりを優先して賞レースに残してしまう」からだと考えています。

既に終わってしまった番組で言うと『エンタの神様』『爆笑レッドカーペット』みたいな、キャラクター押しの “一発屋” 量産番組に近い構造。R-1 は例年、こういった “インスタント” な芸風のお笑い芸人ばかりを重視しているように感じていました。

それで視聴率が取れているのであれば良いのかもしれませんが、実際のところは “スポンサーが撤退してしまう” ほど中途半端な状況だったわけで・・・

参考記事

もう来年はない!?「R-1ぐらんぷり」がシラけまくる笑えない理由とは? | アサ芸プラス

 

毎年このような状況ですから、今回ハリウッドザコシショウさんが彗星の如く現れて優勝をかっさらって行ったのも妥当だと思います。審査員の清水ミチコさんも「何で今まで売れなかったの?」と言ってましたが、ホント “正当に評価されるのが遅過ぎた” ぐらいです。

個人的には、キングオブコント2012の『バイきんぐ』登場回を彷彿とさせる盛り上がりを見せていたように感じます。1ネタ目(Bブロック)の dボタン投票で横澤夏子さんが圧勝していたのを見て「またエンタ芸人みたいな人が、お笑いに興味が無い層によってゴリ押しされるのか」と落胆しかけましたが、その後の審査員投票でザコシショウさんに票が集まりホッとしました。

舵取りを視聴者に任せてしまうと「飽きられたら即 “消される” 一発屋」ばかりが出てきてしまいます。視聴者はスタジオ審査員ほど深く考えて投票していないでしょうし、間違って優勝してしまった芸人の “その後の人生” なんて正直どうでも良いと思っているでしょう。「3ヶ月~半年ぐらい話のネタになれば良いや」ぐらいにしか考えていません。

笑いのツボは人それぞれなので、一般の方々による投票結果が見当違いだとは言いませんが・・・やはり “玄人” 主導の審査は大事です。

 

ハリウッドザコシショウさん以外では、小島よしおさんの “マリオネット” ネタと、とにかく明るい安村さんの “強豪校の挨拶” ネタが頭一つ抜けていたように感じます。

過去の一発屋枠の芸人がそうであったように、安村さんも小島さんと同様 “飽きっぽい視聴者” と “冷酷なマスメディア” によって一度テレビから消されるような気もしますが、腕は確かなので何とか生き残ってほしいです。

R-1ぐらんぷりは他の賞レースに比べて “小粒” な印象が強いため、今回もハリウッドザコシショウさんが優勝していなければ、似たような雰囲気で終わっていたように思います。ところがフタを開けてみたら、例年の R-1 には無い盛り上がりっぷり。久しぶりに「良いものを観れた」と素直に思える放送でした。

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