HAGANEYA(@imech_jp)です。

例年にはない超豪華審査員&審査方法で話題になった「キングオブコント2015」。仕様が変わったことでどうなるかと思いましたが、当初の予想どおり「良い空気感」に包まれた大会だったように思います。審査員に”老害”感が無く、柔軟性が高いからか、評価に対しても納得できる場面が非常に多かったです。

キングオブコント2015の審査員が松本人志・さまぁ〜ず・バナナマンに変わった理由を考えてみる

巷では「このコンビがつまらなかった」とか「このコンビは面白かった」など、色々な意見が飛び交っています。

笑いのツボは十人十色であり、どのコンビが面白いか面白くないかなんて人それぞれです。という断りを入れた上で、あくまでも個人的にではありますが「今回のキングオブコントの感想」を書き残しておこうと思います。

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目次

 

各コンビのネタに対する感想

藤崎マーケット

1st:「大道芸人が、久しぶりに再開した父親に”母親が病気だ”と伝えられる」というネタ。家族間の悲壮感が絶妙に表現できていて、コントの味付けに一役買っていました。藤崎マーケットがこういうネタもできるということを全国ネットで証明したというだけで、意義があると思います。松本さん・大竹さん・設楽さんともに「どこか影のあるコント・お笑い」を得意としている人達なので、こういう感じのネタは割と好きそうです。

2nd:「お化け屋敷で働いている”蒸発した親父”に、息子が離婚届を突きつけに来る 」というネタ。「人違い」オチはありがちではあるものの、そこに至るまでのギミックで笑いを作っていた印象があります。舞台の両端から仕掛けが出てくることで、コントに「ハプニング感」が生まれていて面白かったです。

 

ジャングルポケット

1st:「友人の彼女を奪った男がなぜか開き直り、友人に対して横柄な態度を貫き通す」というネタ。終始、斎藤さんのキャラを生かしたコントであり、トーク番組で見られる彼のスタイルそのままな雰囲気なのが印象的でした。彼はどこまでが演出で、どこまでが地のキャラなのかが気になるところです。

2nd:「上司の”粋なはからい”を勘違いした部下達が、上司に暴言を吐きまくる」というネタ。良くも悪くも、1stと似た雰囲気のコント。安定感はあったものの、決定打に欠けていた印象です。キャラクターや言い回しで笑わせようとしてる感がありましたが・・・こういう飛び道具的な笑いの取り方って、賞レースだと評価してくれないんだよなぁ。

 

さらば青春の光

1st:「ゴッホに魅せられた”自称”画家が、一枚も描いていないのに精神を病む」というネタ。個人的には「結構良いんじゃないの?」と思ってはいましたが、松本さんの言う通り「声のボリュームバランス」で損した印象があります。ボケの彼の熱量が強過ぎて、ツッコミの彼とのメリハリが生まれず、平坦になってしまった感じです。

 

コロコロチキチキペッパーズ

1st:「”友達が出来ない”と嘆く子供の前に天使が現れ、子供と友達になってくれようとする」というネタ。ナダルさんのキャラを全面に出すのかと思いきや、相方の西野さんのキャラが目立っていたのが意外でした。普段のコロコロチキチキペッパーズのネタとは毛色が違うので、個人的には「いつものネタで行けば間違いなく面白いのに」と思いましたが、賞レースだと”キャラ押し”が評価されない場合も多いので、わざとキャラを薄めてきたようにも見えます。

2nd:「卓球ダブルスの試合で、SURFACEの”さぁ”という曲に合わせて相方を妨害する」というネタ。エンタの神様や爆笑レッドカーペットみたいなネタ番組が好きな人達には受けそうだと思いました。個人的には「むしろ曲が無いほうが、もっと面白くなったんじゃないかな」と思いましたが、笑いのツボは人それぞれなので何とも言えません。。。

 

うしろシティ

1st:「老人が死神に、”割に合わない交換条件”と引き換えに寿命を5年も縮められそうになる」というネタ。”アイドル芸人”から脱皮したいようですが、どうしても女性ウケの良い若手芸人特有の”可愛さ”が滲み出てきてしまってた印象があります。顔ファンの多い芸人は、男女問わずなかなか笑ってもらえないのが辛いところです。

 

バンビーノ

1st:「魔術師が呪文を唱えようとするが、飼い犬の鳴き声に毎回妨害される」というネタ。「ドゥビザ」で有名なアレです。既に「オサレもん」等のネタ番組で披露し、評価を得ているネタなので間違いなくウケると思ってはいました。案の定審査員の評価は軒並み高かったですが、その割には会場の反応がイマイチだったような気がします。

2nd:「マッサージ師が、”ツボによって異なる音が鳴る”客の身体を使って演奏する」というネタ。「ツギクルもん」でこのネタを初めて見た時は爆笑しましたが、単に使い回さず「さらなるアレンジを加えてくる」という徹底ぶり。ライト層だけでなく、ネタ番組をハシゴしまくっているお笑いファンのことまで考えてきてるのがスゴイと思います。1st同様、高評価を獲得したのも納得です。

 

ザ・ギース

1st:「スベり気味のシュールなネタをbeforeとし、afterで思い切った変化を見せる」というネタ。「大改造ビフォーアフター」をモチーフにしています。「beforeからafterへ場面転換する」という2段階構成に、当初の予想を裏切られ「おおー、そう来たか!」とワクワクしました。ただ「afterもシュールだった」という所で、尻すぼみ的に終わってしまった印象があります。「ギミックの斬新さだけをアピールして満足してしまった」感があるのが惜しいです。

 

ロッチ

1st:「客が試着室でズポンを履こうとし、店員がカーテンを開けると毎回履いてない」というネタ。松本さんが言う通り「途中でパターンを変えず、最後までしつこく貫き通した」のが逆に良かったです。志村さんのコントに通ずるものを感じました。

2nd:「世界タイトルマッチを間近に控えたボクサーが仮病を使って試合を休もうとするが、母親に問いただされる」というネタ。ロッチらしいネタでしたが「あれっ、このネタを2つ目に持ってきちゃった?」と思いました。1stの空気感を持ち込んだネタにすれば良かったのになぁ…と思いましたが、同じ毛色のネタだと得点が落ちると考え、あえて変えてきたのでしょうか。

 

アキナ

1st:「友人と行く予定だったライブが、友人が飼っている鳥の容態が悪いのが原因で行けなくなり口論になる」というネタ。いかにもアキナらしい「ねちっこい」コントですが、イマイチ笑えなかったのは「生き物の生死」を絡めてしまったのが原因のような気もします。アルコ&ピースも以前、似たようなテーマを扱って失敗していた覚えがあります。扱いづらいテーマを扱うと、笑いの量は減ってしまうのでしょうか。

 

巨匠

1st:「”カウンターに足をコンクリートで固められ、身動きが取れない”ベテランの板前が、実は罪人だった」というネタ。松本さんの「この設定で行くならもっと面白くないと」という評価、三村さんの「(足を)埋められてたら、動けない(ステージをフルに活用できない)もんね」という評価は的確だと思いましたが、ちょっと評価が厳し過ぎたような気もします。彼らへの期待感の現れなのかもしれません。

 

最後に

審査員の面々が「1発目の藤崎マーケットで得点を上げ過ぎちゃった」と言っていましたが、最終的には上手く帳尻を合わせていたと思います。

概ね、評価は妥当だと思いましたが、唯一コロコロチキチキペッパーズへの高評価は「?」でした。コロコロチキチキペッパーズは個人的に大好きですが「でも…このネタで?」という疑問点は若干残ります。「あけるなキケン」や「ツギクルもん」でやっていた、いつものネタで来てたら優勝にも異論は無かったんですが。。。

 

ちなみに、1st〜2ndトータルだと「バンビーノ」が面白かったです。ダンソンのイメージだけで語られてしまうのがもったいないほど、腕のある人達だと思います。

ネタ単体では、やはり「ロッチ」の1stネタがダントツでしょう。「変化球をやらなければいけない」病に冒された芸人に向けて「こういう切り口もあるんだよ」とシンプルに提示してみせたあたり、さすが場数を踏んでいるだけのことはあります。

あと、個人的に面白いと思ったのが「巨匠」。芸歴の浅さを感じさせないぐらい、既にフォーマットが確立されていると思います。イマイチ得点は伸びませんでしたが、巨匠の将来性に期待しているからこその厳しい評価だったようにも見えました。

 

忘れてはならないのが、元・一発屋の藤崎マーケットが「一人前のコント師」としての爪跡をしっかりと残したことです。再ブレイクを狙う一発屋にありがちな「変なクセ」も無く、純粋に世界観がしっかりと構築されたコントだと思いました。

例えば、ジャンルは異なりますが「レイザーラモン」辺りは、まだ「ピン芸人が各々のネタを見せ合う」段階であり、コンビとしての強みを提示できていない印象です。一発屋が新たなスタイルを確立するということが、いかに大変かを考えさせられます。それほど、藤崎マーケットの功績は大きいと思います。

コロコロチキチキペッパーズの優勝に対しては色々と思うところはあるものの、やはり結成2〜3年の若手が賞レースを勝ち取るというのは素晴らしいことだと思います。いつまでも、ダウンタウン・さまぁ〜ず・バナナマンのような第3〜第5世代の芸人達に頼ってもいられないだろうし、そろそろ「圧倒的なエース」が若手芸人から生まれてきてほしいです。

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